よしっ。
誰かが来たことだし。
たつ……か。
って……うそ!?
たてないっ!?
「どうした?」
「た、たてない。」
「ったく。」
「え?」
「じっとしてろよ」
ドキッ
えぇ!?
待って待って!
「あたし重いからっ!」
「黙ってろって言ったろ。」
「でもっ……。「おろしてもいーなら、おろすよ?」
「いーです。じっとしときます。」
「今日はやけに素直だな。」
んだとっ!
あたしはいつも、素直ー!!
お前が、素直じゃないんだろーが!!
「くろあ、黒坂!」
ピターー
「女子寮は…男子入ちゃっダメなんじゃ。」
「歩けない人居て連れててるんだから、それぐらいいーだろ。
今、ここにお前と俺しかいないし。」
ドキンッ
……お前と俺しかに、ドキドキする私。
…だって、こんな広い寮に、二人きりだなんて、考えた事なかったから。
でも…女子寮…廊下長いんだよねぇー。
「お前の部屋どこ?」
「あ、ここの階段上がってすぐ手前。」
「……ご苦労様。」
「はっ……は!?」
「怖くねーの?」
「別に……」
ナニ?!
もしかしてぇ……
「ホラー系無理?」
「ビクッ」
図、図星……

