「…れん……お……ろ…れ……」
誰かが俺を呼んでいる。
眠いので、無視する。
「連城!起きろ!」
「……うるさ」
担任の英語担当の吉岡(ヨシオカ)だった。
イケメンだしフレンドリーだと生徒に大好評だが、俺は好かない。
五月蝿いからだ。
「お前なぁ……。
今日は転校生くるって、噂あっただろ?少しは興味もって起きとけよ。」
興味なんてねぇし、噂なんてさっき知った。
だけど、例え元から噂を知っていたとしても、俺は絶対に興味なんて持たない。
言い切れる。
ギロリ、と吉岡を睨んでやると、吉岡ははぁ、と溜め息をつく。



