「……なに?」 「えっと、あの……」 視線をあちこちにさまよわせながら、やがてそっと上目遣いでこちらを見る。 「この人たちが……桜凛?」 「そうだけど」 「……へぇ」 冷めた目でちらっとそちらを見た転校生は俺がじっと見ているのに気付くと、にこっと笑う。 「ごめんね! あまりにみんな美形だったから、つい!」 「……あっそ」 絶対なんか抱えてる、この女。