「え、マジ?」
昼休み、柚月と購買で買ってきたパンを食べていた。
教室に残っている人は少なくて、柚月の声がやけに響いた気がした。
「うん、佑樹が、真弘って名前で、近々転校してくるって言ってた。」
「じゃあ佐伯くん、加子の彼氏の弟ってこと?」
「多分ね、多分。」
同い年ってことも知らなかった。
それにあの日ぶつかった彼がそうだったなんて。
驚きばっかり。
柚月は「いや~マジかぁ。」と言いながら焼きそばパンを頬張っていた。
しばらくすると、おそらく食堂に行っていたであろう真弘くんが教室に入ってきた。
彼は真っ直ぐ自分の席に戻ってくる。
ふと目が合った。
「真弘くん、食堂で食べたの?」
「あぁ、そうだけど。」
彼は椅子に座りながら答えた。
すると柚月が食い付く。
「佐伯くんさ、明日からうちらと食べようよ。」
いきなり何言ってんだと言おうとしたら、真弘くんは「いいよ」と呆気無くOKした。
いいんかい、と突っ込みたくなる気持ちを抑えて、クロワッサンの最後の一口を口の中に放り込んだ。
「てかアメリカってどんな感じ?やっぱ英語ペラペラ?」
「日本とは結構違うね。喋れるよ、日本語のほうがいいけど。」
柚月は真弘くんの席に肘をついて質問攻め。
それに動じない真弘くんもすごいけど。
柚月と真弘くんのQ&Aを聞いていたらいつの間にか昼休みは終わってしまった。
チャイムがなると最後に3人でメアドと番号を交換して、それぞれの席に戻った。

