声が出なくて、やけに喉が渇く。
彼は私を変わらずに真っ直ぐ見ていて、思わず下を向いてしまう。
「知られたくなかった…。」
無意識に口から出てきた言葉に、自分でも驚く。
顔をあげられない。
真弘くんはどんな顔をしているだろうか。
なぜ佑樹と付き合っていることを知られたくなかったんだろう。
なぜ知られたくなかったなんて言ってしまったんだろう。
「俺のことわからなかった?」
そんなこと聞かれて、顔を上げる。
真弘くんはもう私を見ていなくて、公園の方を見ていた。
公園には誰もいない。
「佑樹から少しだけ話し聞いてたから、あれ?っておもったけど…。」
「……俺はあんたのこと知ってたよ。」
「え?」
真弘くんはそれ以上何も言わずに、立ち上がった。
私もつられて立ち上がる。
「駅まで送る。」
そう言って彼は歩き出す。
私は黙って真弘くんの後をついていった。

