真実の愛のカケラ

ただ、本当なら大事とまで言われて話すのは非常にやりにくいものがあるけど、ここで誤魔化しても何にもならない。


「拓哉さんとは、お付き合いをさせてもらってます」


勇気と喉を絞ってやっと言えた言葉。
ここまできて嘘なんて言えない。


「…なんということじゃ。拓哉には会社の女には手を出すなとあれほど言っておったのに。
なぜ言いつけを守らんのじゃ。

だからわしは女のいるプロジェクトに拓哉を入れることには反対じゃった。
それを無理に通しおって」


「…」


会長の権力強し。
家族と言えども社長も何も言えなくなってしまった。


なんか…。
会長の話を聞いてると、拓哉が手近な女で済ませたみたいな言い方じゃない?
そうじゃないのに。
それに、出会ったのだって新店舗のプロジェクトがきっかけじゃない。


その辺に色々思い違いがあるみたいだけど、今そんなことを言ったところで何も話は進まない。