唾液を喉の奥深くにやり、キッと凛を睨んで私は言った。

「やめとく」

「えー、そうしたら私が皆に文句いわれちゃうんだけど…」

「ふざけないで。私は行かないから」

凛をまともに見れなくて、私は彼女に背を向けてそう告げ、早歩きで家に帰った。

雲一つない空だったのを、覚えている。