忍side...

「恋ぃぃぃぃ!!!???!!!??」

お昼休み、よく通る天野さんの大きな声が教室に響いた。


いや、だいたい予想ついてる。
相手は多分


「カレーパンうめぇ!
カレーパンうめぇ!」

さっきから口いっぱいにカレーパンを頬張っている男だ。

「拓磨、そんなにカレーパン一気に食べたら詰まっちゃうよ?」

「んぁ...?
んなもん、大丈夫だよ!!!!
...うっ、げほっげほっ」


ほら、言わんこっちゃない。


だいたい、なんでこんな男好きになるんだよ。

...いや、好きにもなるか。

話を聞いてると天野さんはかなりのイケメン好き。
自分より身長の高い人が好きなんだろう。

今朝のあの天野さんの真っ赤な顔。


「...チッ」

俺は拓磨に聞こえないように舌打ちをした。