わたしは夢を見ていた。

亡くなった家族全員が出てきた。

わたしに向かってこう言う。
「お姉ちゃん。もう泣かないで。」
1つ下の弟。
「元気だして。」と
お父さん。
「笑いなさい。わたしはあなたの笑っている顔が好き。」とお母さん。

わたしは泣くのを止めて。笑顔をつくる。

「それでいいの。わたしが前に言ったことを覚えているわね?」

「うん。覚えてる。」

「そろそろ時間だわ。またね。お姉ちゃん。」とお母さんが最後に言い残し、
皆が手をふる。

わたしも手を振り返した。