つぐみが、板野に抱き寄せられ
車に乗って行ってしまった。


「クソ!なんだよ!なんで…」

俺を嫌いになったのか?
イライラしながら社に戻ろうとした。
「課長!ちょといいですか?」
俺を睨む様に
河原恭子だ。
「なんだよ。」
「つぐみの親友として一言!
あの美山って女!最低!父親を使って
あんたと結婚するって言いふらしてるんだよ!知らなかった?つぐみ、
美山ってオヤジに
「別れろってお金渡されて、そんなの
受け取るわけないけど…。
別れなければ
会社潰すって
脅されてたんだよ!あの子、
沢山辛い恋愛してきたから、
あんたと幸せそうで、安心してたのに!なにやってんのよ!
つぐみ泣かさないでよ!ムカつく!」
バシッと、ファイルで頭を叩かれた。
「痛っ」
「ばか!課長!」
河原は、目に涙をいっぱいためて
怒っていた。
「教えてくれてありがとう。つぐみは
俺が幸せにするから!」

「それ!私に言うな!」
「そうだなぁ!」