昂汰「俺はさ、喧嘩して傷だらけで公園の木に寄りかかってたことがあるんだよ。負けてはいないんだけどさ、人数が多くて結構な傷を負ってた。
動けずいてさ、そしたら前喧嘩した奴らが俺を見つけてこの前の仕返しだとか言って喧嘩吹っかけてきたんだよ。
当然俺は攻撃できるような体ではなかったからさ、やられてたんだよ。
あー俺、今日で死ぬのかなとかふと思ってたらさ急に目の前に誰かの背中が見えたんだ。
朦朧とした頭で顔を動かすとさ、誰かが俺を背に守ってくれてたんだ。
それが雅との出会いだった。
雅はさ、一回も奴らに手を出さなくて俺の代わりに殴られ続けた。
雅の左手の二の腕の部分のYシャツが切れてさ、その切れ目から刺青の姿が現れたんだ。
その刺青はほとんどのやつが知っている刺青だった。
襲ってきた奴らはさ、その刺青をみて青ざめてその場を立ち去ったんだ。
刺青は、あの黒川組を表す家紋だった。
黒川組の人間にしかいれることが出来ない刺青だった。
雅は、そのあと刺青を隠して俺に大丈夫?とか聞いてきたんだ。
自分の傷もお構いなしに。
それで、俺を病院まで連れてってくれてさ。
同じ学校の制服を着てたからいつか会えるかなとか思ってたらさ、たまたま同じクラスでびっくりしたよ。
俺もこのなりだし、今までやってきた喧嘩とかあったからクラスの奴らから距離を置かれてた。
雅もさ、距離を置かれてて最初はなんでかと思ったけどさ、あの時あの刺青をみたからあーそういうことかってわかってさ、俺なんかでいいなら友達になりたいなと思ってな。
それでいつしか雅と世羅とつるむようになって、学校に来るのが楽しくなったんだよね。
前はあんまり学校来なかったけど、今では毎日ちゃんと来てる。
なんか雅ってほっとけないって感じでさ、前は遅刻をよくしてたけどさ雅のことが心配でちゃんと朝から来るようになったんだよな。
でも、停学になったりしたら元も子もないんだけどな」
そう笑いながら話してくれた昂汰

