そんな事を思ったのもつかの間、上から金魚が2匹落ちてきた。

1匹は赤色で一回り体が大きく、元気のよさそうに泳いでいる。

「あっ!」

よく見るとあれは赤の金魚をしきっている代表格の金魚だった。
そんな訳あって勝ち気で気性が荒そうにも見えた。

もう1匹は黒色で目が恐ろしく出ていた。
いわゆる「でめきん」と言うものだ。
こちらは歳をとっていて、苦しそうにしている。

なんといったって金魚すくいの袋は小さく、せまい。
お年寄りには息がしずらいものだと思う。


「あんなお年寄りまで捕まえるなんて!」