「で?どうでした?」

「どう…って…なぁ」


すっかり暗くなり、部室の鍵を閉めて職員室へ返し帰路につく。



電灯の下、ナッツがキラキラとした目で志暢に問いかける。


「いい人たちだったでしょ?私の大切な先輩方です。」


「元ヤンって聞いてたし、もっとアレな感じなのかと思ってたけど…うん」


「はい?」


「元ヤンっていうより現ヤンだな!」


「………………」


「止めろそんな目で私を見るな。」


ころんっとナッツが足下の小石を蹴った。

「…でも今回は流石に心配ですよ。なんたって相手が相手ですからね…」


「…若洲鹿組ってそんなに有名なのか?」


「そりゃそうですよ。若洲鹿組は何年も前からここら一帯を牛耳ってる不良グループですからね。特にボスの人はさとみん先輩たちと今でも敵対してるらしいですよ?」



「ヤダヤダ喧嘩ダメ絶対」

またもや厄介事を押し付けられ、志暢は思いっきり嫌そうな顔をした。


「改生会も大変ですねぇ…」


ナッツはあはは、と苦笑混じりに笑う。



「あぁそうだな。だがそれが改生会だ。」



空に浮かぶ真っ白な月を見上げ、志暢は人知れず呟いたのだった。