「今日こそは教えなさいよ？麗愛のタイプ!!!!」
眉間にしわを寄せて顔を突き出してくる私の親友、奈美。
「い、いや……好きになった人がタイプ…とかいっとく!!!!」
どうにかしてはぐらかす。
毎日毎日同じ事聞いて飽きないのかな…??
「またそんなこといって！今日こそは聞き出すんだから！」
そう奈美が叫んだとき、
「ねーっねーっ！
咲斗君はどんな子がタイプなの？？」
「私もしりたーいっ！」
女の子達の甲高い声が聞こえた。
…お隣さんも大変そうで。
私の隣は藍原咲斗。
簡潔にいうと、学年1、いや学校1のモテ男。
すこし長めの黒髪がさらっと風で靡くような爽やかイケメン君。
頭も良くて運動もできてスタイルもいい完璧人。…らしい。
