「久しぶり」







弱々しくなってしまったソラ







「おう」




見てられなかった





そばのイスに腰をかけ







ソラの手を握る





「元気だった?」







こんな時でも俺を気にかけてくれるソラ





涙を必死にこらえる




「元気だった?じゃねえよ、俺が気づかないとでも思ってた?」





ソラは少し目を丸くしたけどすぐにくすっと笑って



「ごめんね、あの時はああするしかなかったの」





「だからってハルトと付き合うのは反則だろ?」





「ごめんね、てか、呼び方変わってるね」





「まあな、この事教えてくれたの、ハルトなんだ。




あいつらしいよな、お前が話した時、隠すべきじゃないって思ったんだってさ」





「やっぱりね、ハルトくんならなんとなくそうすると思った」





「なのに別れようって言われた時、ムキになって出てっちゃって、一番そばにいなきゃいけない時にいてやれなくて、ごめんな」





「ううん、いいの。今こうしてそばにいてくれるでしょ?」




「あ、俺、大学行けそうなんだ。このまま行けば確実だって」




「ほんとに?よかった


ああ、私も大学、行きたかったなぁ



したいこと、たくさんあったのになぁ


ねえ、アオイ」





「ん?なに?」






「今日の空は、何色?」






「え?」






窓から空を見上げる







「今日はね

青空だよ




憎いぐらいに空が青い。






お天気日よりだね


今から抜け駆けしちゃう?


おれ、抜け駆けとかしてみたいんだよね」






ソラをみると

涙を流して笑ってる







「泣くなよ、俺も泣いちゃうだろ、俺なみだもろいんだって。」






涙を拭う






俺たちはじっとお互いを見つめあって





「ねぇ、好きって言って?アオイ」






「なんだよ、いくらでも言ってやるじゃん」





「ウソ、いつも照れて言わないもん」




「じゃあ今日はたくさん言ってやるよ


好き、大好き、愛してるよ、永遠に」







そっと触れた唇






鳴り響く一定の音。








俺たちの最後はこんなにもドラマみたいな終わり方だったけど、大丈夫だったのか?





いつもならケンカしてとかだろ?






まあこんなことも悪くないか







さよなら、愛しい人。







いつまでも、俺の心の中で生き続けてください。