──コンコンッ…ガチャ

「失礼します。お呼びですか、社長」



大手企業の秘書課に務める私は、この会社の王子に好かれている………っぽい…。



「別に用はないけど…」


きれいな顔で王子様みたいな笑顔で私にゆっくり近づいてくる社長。



「用がないなら、失礼させて頂いてもよろしいでしょうか」



王子は不敵な笑みを浮かべて妖しげに言った。



「ダメだよ〜サクラちゃん。社長命令なんだから」



私の目の前で足を止め、私の頬に手を伸ばし、髪を耳にかける。



────────あぁ、
今日もこの手に壊されるのだ。




ガチャ……




社長室の鍵を王子は器用に閉めて、私にキスをした。