私が去ったあと氷をもらいに
ハンド部マネージャーの琴里がきた。
琴里は仲良くしてもらってるけど
いつも私のこと頭の中にないなと
気づいてしまってる。
好きな人も被り何かと厄介な人。
「ねえねえ、うちにもやってよ!」
「好きな子にしかやらねえ。」
「優梨杏のどこがそんなにいいの?
うちの方が良くない?」
「それはない。
優梨杏の方が可愛いし性格もいい。」
「あの子のどこが性格いいの?」
「優梨杏の方が。
別にいいとはいってない。
お前が悪すぎる。」
「うちのどこが悪いの?」
私が準備のために水道に戻ろうとした。
しかし
「体育祭の時だって球技大会の時だって
わざと俺と写真撮らせなかったじゃん。
自分だけ撮って。」
なにそれ…そーだったの…?
「だから何。
てかなんで優梨杏が琉弥のこと
好きって知ってんの?」
「なんでってお前が言ってきたんじゃん。
てかお前俺のこと好きなんでしょ。
そんな卑怯な手使って。」
「…いつから知ってたの。」
「2年になった時ぐらいから。」
言いたいことがたくさん…。
「だって優梨杏。」
「えっ、優梨杏いたの」
「今一番言いたいことあるでしょ。」
「一番言いたいこと2つある。」
「どっちも言いな。」
「一つは…琴里さいてー。
もう一つは…じゃあどうして琉弥は
笑顔で写真撮れたの。」
「えっ。」
「それに撮りたかったら撮ろうって
来てくれればよかったじゃん。」
「……。」
琉弥は走って帰ってしまった。
どうしよう、言い過ぎた。追いかけないと。