紫子side
森川と別れ、野々崎公園を出た2人は
バス停まで徒歩で移動することになった
「いやあ、散々な目にあったわあ」
紫子が練無の前を歩く
「しこさんが邪魔で、前が見えないよ」
紫子が後ろを振り向く
「まあ、君とはコンパスの長さが違うからな」
「違うよ、しこさんの背中が大きくて前が見えないんだよ」
「うちの背中を見て、れんちゃんは大きくなるんやなあ」
「………幸せ者だ」
「なんやかんや、ゆうて、れんちゃんと2人でお出かけするなんて、今まであんまり無かったんちゃう?」
「そうかな」
練無が紫子の隣に歩み寄る
「ご飯食べたりはよく行くけどね、うーん、そうだね、こういう文化的なイベントは初めてかもね」
「ロバの国は文化的ちゃうの?」
「あれは違うよ、ほら、映画とかさあ」
「君は誰と行くん?」
「映画? 森川かな?しこさんは?」
「うち、めったに行かへんもん」
「だよね………」
「食事ゆうても、ハンバーガーとかピザとかやろ?あと、せいぜい、ラーメンとか。
君と食べるときは、たいていお手軽なもんばっかりや」
「じゃないものって、どんな?」
「そりゃあ、レストランで2人でディナーとかやん
ワインとか飲んで」
「うん、良いなあ、そういうの」
「君の場合は、いろいろありそうやけどなあ」
「ううん、そんなの誰ともないよ」
「嘘ばっかし」
紫子は練無を横目で見下ろした
「料理の話、聞いたことあるで」
「あ、この前、森川と行ったっけ」
「おい、おい、また森川くんかいな」
森川と別れ、野々崎公園を出た2人は
バス停まで徒歩で移動することになった
「いやあ、散々な目にあったわあ」
紫子が練無の前を歩く
「しこさんが邪魔で、前が見えないよ」
紫子が後ろを振り向く
「まあ、君とはコンパスの長さが違うからな」
「違うよ、しこさんの背中が大きくて前が見えないんだよ」
「うちの背中を見て、れんちゃんは大きくなるんやなあ」
「………幸せ者だ」
「なんやかんや、ゆうて、れんちゃんと2人でお出かけするなんて、今まであんまり無かったんちゃう?」
「そうかな」
練無が紫子の隣に歩み寄る
「ご飯食べたりはよく行くけどね、うーん、そうだね、こういう文化的なイベントは初めてかもね」
「ロバの国は文化的ちゃうの?」
「あれは違うよ、ほら、映画とかさあ」
「君は誰と行くん?」
「映画? 森川かな?しこさんは?」
「うち、めったに行かへんもん」
「だよね………」
「食事ゆうても、ハンバーガーとかピザとかやろ?あと、せいぜい、ラーメンとか。
君と食べるときは、たいていお手軽なもんばっかりや」
「じゃないものって、どんな?」
「そりゃあ、レストランで2人でディナーとかやん
ワインとか飲んで」
「うん、良いなあ、そういうの」
「君の場合は、いろいろありそうやけどなあ」
「ううん、そんなの誰ともないよ」
「嘘ばっかし」
紫子は練無を横目で見下ろした
「料理の話、聞いたことあるで」
「あ、この前、森川と行ったっけ」
「おい、おい、また森川くんかいな」

