不良にならなきゃ★始まらない?!


高い位置にまとまった髪。パチンという

音がして、私の髪に、流れ星が落ちた。


願いが叶うなら、琉聖くんとずっと一緒

に居させて下さい。


「可愛いね、流れ星」

『うん、へへっ』


「りゅうせい!ってことよね?」

『うん!!』


「あーあ、やっぱ負けてる気がする」

『紗夜あー』


「幸せにしてもらいなさい!」

『はいっ!!』


いつものように、紗夜に敬礼した。


「さ、メイク!メイク!」

『うん!!』


おでこ、鼻、頬、あごに、リキッドをの

せ、丁寧に伸ばしていく。その上から、

ラメ入りのおしろいをパタパタ。薄紅色

のチーク、アイラインに、マスカラ。


どんどん、自分が変わっていく。


「一華?!超可愛い!!」

『うわあー!!誰?!』


鏡の中の自分は、別人みたい。


「モテ女子、完成です!!」

「またまた、恐縮です!!」


『「くふふふふ」』


「けどなんか、泣けてくる。娘がお嫁に

いく日みたい」


『紗夜ママ?』


「私の自慢の、一人娘?」


『ちょ、紗夜あ、泣きそうなんだけど』


「きゃあー!ぜったい泣かないで!マス

カラが落ちちゃう」


『もう、手遅れだよ、ううっ』


『「きゃああーっ!!」』


結局、アイメイクはやり直しになった。