「サラサラだな、俺好みだ」
顔が、熱い。
真っ赤に染まっていくのが、分かる。
顔、上げられないじゃない。もう、どう
してこんなに反応しちゃうんだ?
『あ、ありがとう。けど、恥ずかしい』
「恥ずかしいことないだろ?」
『だって、みんなが見てる』
「んなもん、関係ねえし」
もう、誰に何を言われようと構わない。
だって琉聖くんが好きで、どうしようも
ないんだもん。
はっ…
この気持ち、葵さんも同じなんじゃない
かな?周りが見えなくなるほど、夢中だ
ったんだんじゃないかな。
こんなに好きで仕方ないのに、側にいる
ことも、甘えることも、ほんとの気持ち
を伝えることも出来ないなんて、辛すぎ
るよ。私なら、耐えられない。
『…琉聖くん』
「なにベソかいてんだよ」
「俺は、オマエに惚れてる」
琉聖くんがいれば、もう何もいらない。
そう思った。