なんだかんだで、異色の二人は意気投合
してしまった。琉聖くんは不本意なんだ
ろうけど、成宮さんは、琉聖くんに助け
られたと思ってるし、琉聖くんは、後先
考えずに二人組の前に飛び出した、成宮
さんの男気が気に入ったみたい。
不良と優等生のこんな関係も、珍しいよ
ね。何かイイなあ。
それより、琉聖くんの笑った顔、初めて
見た。ちょっと照れたようなあの笑顔、
色気がヤバイ。そうだなあ、言葉で表現
するなら、ニヤリ!かな。
琉聖くんの色気に悶えていると、隣りの
当人は、授業中にもかかわらず、堂々と
雑誌を広げていた。微かに届く、香水と
タバコの匂い。校則違反の匂いだ。やっ
ぱり私とは、住む世界が違うんだよね?
先生達にイラッとしても、影で文句を言
うのが精一杯で逆らうことも出来ない。
信じられない先生達に教わったことなん
て、将来、役に立つのかな?たぶん心に
残ることさえもないんだろうな。疑問に
思いながらも、従ってしまうこの弱さ…
情けないな。
自分を変えたい!真正面から闘える人に
なりたい!

