「てか、堕威、足早ええな」


「あん?テメエらが、亀なんだよ」

「んだと!!けど、よくアイツらの車、

見失なわなかったな」


「まあな」


車を見失なわなない早さで、この距離を

走るのは、かなりキツかったよね。私は

なんて軽率でアホなんだ。迷惑かけてば

かりだな。


「なあ、堕威」


「ん?琉聖さん」


「オマエ、走れ」

「へ?!」


「駅伝走れ!」

「駅伝?!琉聖さん、何を血迷っ…」


「堕威なら、十分、通用するだろ」

「いや、マジムリですって」


「俺は、オマエに賭ける」

「…琉聖さん」


「けど、俺は、太鼓が…」

「俺らは、命懸けで堕威を応援する!!

だから走れ」


「…少し、考えてみます」

「ああ、分かった」


「堕威が出るんなら、命懸けだよ!!」

「マジ、声を捧げる覚悟だせ!!」


「俺は、悪魔か」


「あははははは!!」

「やれ、堕威!俺らの気持ち、テメエに

託すぜ」

「…んだよ、知らねえよ」


みんな、堕威、カッコイイ。


『堕威なら、世界征服できそうな気がす

るっ!!』

「やっぱ、悪魔かよ」


「俺らの野望、堕威に託すよ」

「琉聖さん…」