『危ない!!』
と思った瞬間、琉聖くんは二人のパンチ
をスマートにかわし、一発ずつボディを
食らわすと、動けなった二人を垣根の下
に転がして帰って行った。
圧倒的な強さを見せつけた、琉聖くんは
その日から、一躍有名人になった。
それにしても、先生達は一体、何をして
たんだろ?無責任で、信じらんない。
それに比べて、生徒会長と琉聖くんは、
カッコイイな!!
「一華、あの二人みたいに正面から行く
気だったでしょ?」
『うっ?!…うん』
甘味処に行く道すがら、興奮気味に話す
私に紗夜が言った。
「一華は女子なんだから、おしとやかに
しなきゃ」
『はあい』
「美味しいね、あんみつ!」
『うん、美味い!』
迷惑なバイクの二人組と、無責任な先生
達に、イラッときたけど、紗夜と食べる
クリームあんみつが、幸せな気分に変え
てくれた。
「味が、濃いよね」
『うん、クリーム濃厚!』
『「ふふっ」』
甘い物を食べてる時は、女子に生まれて
ほんとに良かったって思える。