「そうよ、真面目でしょ?」
『う、うん、でも、すごい美人!』
「そんなことないから」
『ううん、ほんと!ほんと!』
元がいいってすごい!昔も今も、葵さん
はめっちゃ美人。だけどどうして、不良
になっちゃったんだろう。
「堕威!オマエ、写ってるぜ」
「マジか!見せろ!」
「うおー!!俺じゃん!かっけえ!」
葵さんの卒アルに、ダイも写っているら
しい。そういえば、葵さんのことを同中
の先輩だって言ってたな。
ブルーのユニホームを着て、ドヤ顔で並
んでいる堕威。列の端の方には、葵さん
も並んでいる。
「陸上競技大会の時の写真よ、堕威は二
年の時からレギュラーだったから、一緒
に写ってるのよね」
「まあな!!」
仲間に冷やかされて、照れまくる堕威。
「俺はな、三年ときは、ナンバーワンの
不良だったんだぜ!!」
「アホだろ!陸上の自慢しろや!」
「あはははは!」
葵さんは、ユニホームではなく体操着で
バインダーを持っているから、マネージ
ャーなのかな?美人なマネージャーとか
憧れちゃうな。堕威は、ヤンチャな感じ
だけど、不良っぽくはない。
葵さんと堕威の意外な中学時代に、ちょ
っとドキドキしてしまった。

