ほんとに、どうしようかな。もう一人の
副団長が決まるまで、応援練習に入らず
に、みんなの練習の様子を見てろって言
われてるし。このまま決められなかった
ら、雑用係で終わっちゃうかも!でも、
それもいいかな。
みんなに「どうも」とか「サンキュー」
とか言われるの、ちょっと嬉しいし、私
のことも覚えてくれた。それに、練習の
様子を見てるうちに、みんなの名前と雰
囲気が分かるようになった。
イケメンボイスくん、恥ずかしがり屋さ
ん、ムードメーカーさん、ダイナミック
さん、不真面目くん、色んな人がいるけ
ど、みんな必ず顔を出してくれるし、な
により駅伝大会を楽しみにしてる。やっ
ぱり、一人だけなんて選べないよ。
みんなでひとつな感じが、めっちゃする
し。そういうとこが、好きだし。
琉聖くんに言おう。叱られるかもしれな
いけど、選べなかったって言おう。
「一華、来てみ!」
仲間に呼ばれて側に移動すると、みんな
は中学の卒アルを見ていた。
『わあー!見たい!見たい!』
みんな、幼いっ!!けど、やっぱり不良
だ。可愛いなあ、ふふっ。
『…えっ?!』
葵さんの卒アルを見て、驚いた。
『これ、葵さん?!』
面影は確かに葵さんだけど、黒髪の綺麗
なストレートで、清楚な乙女って感じが
する。

