「応援団って?!」
「駅伝の応援団を、俺らでやる」
「マジすか?!」
「ああ、頼むよ」
「琉聖さんの頼みなら」
全員一致で即決した。さすがカリスマ!
「一華!」
『は、は、は、はいっ?!』
琉聖くんの統率力に、感心していると、
突然、名前を呼ばれた。
「オマエ、副団長」
『は?…はいっ?!』
「やれ!!」
『私が?!』
「オマエだ」
は?はああー?!どういうこと?!私が
応援団の副団長?!
『なんで私が?!』
「学ラン似合いそうだから」
そんな理由なの?!テキトーだな、まっ
たく。
琉聖くんは、肩に羽織っていた学ランを
私の上にかけた。
ファサッと軽い感じがしたのに、けっこ
う重い。それに琉聖くんの匂いがする。
「袖、通してみろ」
言われた通り、濃いグレーの学ランに袖
を通してみた。
「ブカブカだな」
袖が長くて、中指の先が、袖の先から見
え隠れしている。とにかくブカブカで、
似合うとかいう以前に、着れてない。
『あの、マントみたいですけど?』
「あはははは!」
『おい?!?!』
「キマリな」
え?!ええーっ?!そんなあ。

