「堕威、あんまイジメんなよ」

「琉聖さん、マジすかコイツ?」


「俺も知らね」


おーい!自分が連れて来たくせに、知ら

ねってどうゆうことだあ!


ゲホッ、ゲホッ


周りを見渡すと、15、6人の不良達が

タバコを吹かしていた。白い煙りが充満

して、視界が曇ってしまう。良く晴れた

青空は、空気清浄機みたいに、充満した

タバコの煙りを、吸い取ってくれている

ように見えた。


男子が9割で、残りは女子。琉聖くんは

真ん中であぐらをかいている。私はタバ

コの銘柄すら分からないけど、この雰囲

気…キライじゃないな。


「琉、んっ」


琉…って、色っぽい声。


きゃあー!!この美人さんは誰?!どう

してこんな所に居るの?メイクバッチリ

の超美人!グレーのカラコンに、金髪の

長い髪、ファッションモデルみたい!!


その女子は、スリムなライターでタバコ

に火をつけると、小さくすぼめた口で細

い煙りを吐きながら、口紅のついたタバ

コを琉聖くんの口へ移した。一つ一つの

仕草がとにかく色っぽくてカッコイイ。

琉聖くんは当たり前のように、そのタバ

コを吸い始めた。


間接キスだあ!!きゃあー!琉聖くんの

彼女かな?あれっ?そういえば私、堕威

とかいう金髪のヘンタイ男と、間接キス

したことになるのかな?


オェェ!オェェ!