そう、負けは絶対認めねえ!!


私達には、限界なんてない!!


不安も疲れも、跳ね返すような、力強い

エールを送り続けよう。


選手達の夢だった、この晴れの舞台を、

誰にも邪魔させるもんか!!


心を一つにして、必ず勝利を勝ち取るん

だ!!


ドドドドドドドン!!


『フレー!!フレー!!桜南!!』


『最強!!最強!!桜南!!』


成宮さんは、快調な走りでトップに踊り

出た。ブランクなんて全く感じない堂々

とした走りは、ギャラリーを魅了した。


中継地点では、第2走者の選手が足慣ら

しを始めた。


いよいよ、タスキが渡される。


成宮さんは宣言通り、ダントツの一位で

中継所に入り、タスキを渡すと、大きく

ガッツポーズをした。


第2走者は、笑顔でタスキを受け取り、

軽やかな足取りで、軽い傾斜のあるコー

スを駆け抜けていった。


「一華!」

『琉聖くん!?』


『そっちは大丈夫?』

「派手にやってる!」


『ええっ?!』

「喧嘩祭り状態だ!」


『ちょ!!大丈夫?!』

「アイツらは無敵だよ」


「あー!!俺も殴りてえ!戦闘民族の血

が騒ぐ」

『バカ言ってんじゃないのっ!!』


「おー、じゃあ一華、頼むよ」

『はい!ガンバりますっ!!」


琉聖くんは、今まで見たことのないよう

な生き生きとした顔で、LEONIDSのもと

へ戻っていった。