『LEONIDSって、どういう意味なの?』

「獅子座流星群のことだよ。族のチーム

名さ。隣りの県じゃ、ちと名の知れた族

なんだぜ」


『獅子って…百獣の王ってこと?』

「さすが、勘がいいね」


琉聖くんのバイクは、ダークブルーのグ

ラデーションで、金色の星屑模様が散り

ばめられている。


「4ヶ月ぶりだな、相棒。何度も夢に見

たよ」


ブオオオオオン!!!


琉聖くんがエンジンをかけると、重低音

が鳴り響いた。


「…最高!!」


「だな。最高だ」


「なあ琉聖、突然、俺らのもとを去った

理由を教えてくれよ」


「…けじめだよ。樹の事故は、俺の責任

だ」


「けじめ?もし、琉聖が逆の立場だった

ら、同じことしたろ?」


「……」


「俺はな、琉聖が無事でクソ嬉しかった

んだぜ!また、連めるからな」


「それなのに、テメエは勝手に消えやが

って!事故で失ったモノなんてな、たい

した事ねんだよ。テメエを失うことの方

が、よっぽどキツイわ!!」


「…樹」


「戻ってこいよ。LEONIDSの総長は、

琉聖しかいねえ」


「「「!!総長!!」」」


「…俺はもう、総長じゃねえ」


琉聖くんは責任を取るつもりで、LEONI

DSを離れたんだね。そして、県外にある

この学園に編入してきたんだ。


別れも言わず。