そして、着替え終わって、廊下へ。

「郁磨さん」


本当にこの子を好きになっていいのか。


傷つくかも、傷つけてしまうかも、
期待に添えないかも、
この子を不幸にはしたくない。

俺なんかで、雫ちゃんを駄目に
しちゃいけない。


「郁磨さん、どうしたんですか?
もしかして、具合悪いとかですか」


「大丈夫、今から、どこ行こうかって
考えてただけだから」


いつも見たいに立ち回って置けばいい。

いつもそうしてきた。

いいんだ、それで……、
きっとそれが一番いいの選択なんだ。



雫ちゃんを好きになってはいけない。