レンは捕まった・・・。
全て私のせいだ。まさかお父様があそこにいるとは思わなかった・・・。でもレンに会ったことは後悔してない。最初見た時、あの不思議な色をした瞳にすごく惹かれたの・・・。
何だろう・・・?
何だか暖かくて・・・
とても懐かしい・・・・。
そんな感じがして、不思議とレンと仲良くなりたい、もっと話してみたいって思ってしまった。そんな身勝手なことを思ってしまったからレンは捕まってしまったんだ・・・。
私のせいで・・・・
「アカ、そろそろ通るよ?確か地下牢へ入れられるそうだけど・・・って、大丈夫?」
「あ、うん・・・・。」
アランは私を心配して何度も話しかけてくれた。
しばらくすると、だんだん皆が騒ぎ始めた。そしてー・・・・
「!?」
私の前を通った時のレンの身体には数ヶ所に傷が出来ていて、がっちり手錠がはめられていた。
ひどい・・・っ!レンは何もしてないのにっ!!
「レン!!」
気付いたら皆より一歩前に足を踏み入れ叫んでいた。
「ダメです!アカ様!!」
構わず駆け寄ろうとしたところをサイオラに引き止められてしまった。それでも私は必死に叫んだ。
「レン!!」
もう一度レンの名前を呼んだら、今度は私に気付いつくれて優しく笑った。その笑顔が逆に苦しくなった。・・・まるで、何も気にしなくていいって言ってるみたいで・・・・。
「・・・そんな顔、しないでよ。」
私はどうしたらいいか分からず、ただじ・・・とレンが牢に入るのを見つめていた。