暗い・・・・。
ここに入れられてどのくらい経ったのだろう。
ここに入るのは二回目だけど、光が一筋も入らないのは本当に辛い。朝も夜も分からないし、何よりも下がゴツゴツしてるから見えないと本当に転ぶんだよ。ちなみにこれで四回目。
「アカ、今何してるのかなぁ・・・。」
また泣いてないだろうか?
そんなことばかり考えていると外から足音が聞こえた。
誰かこっちに来る・・・。
ギィ・・・とドアが開くと同時に徐々に光が入り、火を持った男が入って来た。
「出ろ。」
うわっ・・・眩しい。
ずっと暗い所に居たからいきなり明るくなると目が慣れない。
「一人で出れますから。」
ツンツン尖った刃物のような物から逃げるように外に出た。
地味に痛ぇんだよ、それ!
それから何故か二人の間に挟まれて山の方へと向かった。
「おい、・・・あれ見ろよ。」
「何でオオカミ族がここに・・・。」
「捕まったの?」
「掟破ってここに来たりするからよ。」
「・・・ヒソ、ヒソ・・・。」
「・・・・。」
オレがここの国の人達の前を通る度に見てはいけないものを見たかのような顔をしてヒソヒソと話し出した。
オレが何をしたってんだよ・・・。
「おい・・・。」