「・・・誰と誰が?」
友紀の笑ってない目が、海と和陽を震わせた。
心の声(和):やっぱダメだって、これ!!
心の声(海):いや、もう引き返せないだろ、これ。
心の声(和):お前が言い出したんだろ!!
心の声(海):・・・こうなれば、逝けるとこまで逝くか?
心の声(和):勝手に俺を殺すな!!
心の声(海):(深呼吸)・・・よし、逝こう!!
心の声(和):・・・パトラッシュ~・・・。
「お・・俺と和陽が」
「付き合ってるの?」
海が声を震わせながらも言った。
友紀は、笑顔の・・・笑ってない目で和陽の目を見た。
「・・・さ・・・さぁ?」
和陽は誤魔化した。
海に協力しなきゃいけないが、協力したらしたで大変なことになりそうだったからだ。
和陽は、友紀がどうとるかに賭けた。
「・・・友紀、和陽は恥ずかしがっているんだよ」
「・・・・か・・・・・海・・・ちょ・・・・・」
っと待ってください。
友紀の顔を見てください。
もう笑ってません。
和陽は、海に勢い良く引き寄せられて、
抱きつくような体勢になってしまった。
・・・・・・終わったな、俺の人生。
そう思って顔を上げたら、友紀が泣いていた。
あわわわわ・・・・・。

