友情のち恋、ときどき嵐。


「な~に手と手を取り合って見つめてんのよ~?」


「「うわぁ!!」」



友紀が突然入ってきたことに、和陽と海はとてもびっくりした。

・・・というよりも、自分達が手と手を取り合って見つめていることにすら気付かないくらい、『友紀の相手』友達としていろんなことを共感していた。


「かっずひ~♡」

「は・・・はいっ」


和陽の身が竦む。


「人の彼氏を盗らないでね~?」

「・・・俺彼氏じゃねぇし」


海がツッコミをいれた。しかし、友紀に睨まれて、俯いてしまう。

再び、海と和陽の目と目の会話が始まった。


心の声(和):俯くなよ!!

心の声(海):お前にはこの感覚が分かるだろ(涙目)!?

心の声(和):・・・・分かるけど。

心の声(海):・・・・なぁ?

心の声(和):なに?

心の声(海):いっそ、俺ら付き合ってることにしねぇ?

心の声(和):嫌だよ(涙)!!

心の声(海):何で?

心の声(和):だって・・・・呪われる!!

心の声(海):よし、作戦実行!!

心の声(和):ふざけんな!!




「友紀、すまない」


海が勝手に作戦実行している。

和陽は泣きたい気持ちになった。


「なぁに?海」

「実は・・・俺たち・・・・」


海が和陽の肩を掴み、自分の方向へと引き寄せる。

和陽はすべてを諦めた。






「・・・・・付き合ってるんだ」