心の声(海):・・・実践するのが一番なんだけどなぁ。
心の声(和):何をするんだろう?
海と和陽は額と額を引っ付け、笑った。
「・・・海」
「何?」
「俺ら、知り合ってまだ一日目なのに、どういう状況だろうな、これ」
「・・・一日目じゃねぇよ」
「へ?」
海は、不敵に笑った。和陽は、頭にクレッションマークを浮かべる。
「転校初日、俺はお前と目が合った」
「合ったけど・・・それが?」
「・・・・一目惚れしたんだよ」
「男みたいな奴に?」
「・・・女の子じゃん、ちゃんと」
「ん?」
チュッ・・・・・
海は、音を立てながらキスをした。
和陽は、頬を紅く染める。
「俺の前では、ただの女の子になるし♪」
「・・・・・不意打ちはひどい」
熱を出しているということを忘れそうになる。
熱・・・・・って、
「キスするな!!うつるだろう!!」
「そのときは俺が看病してあげる」
「・・・海~、目が笑ってないぞ~?」
海は、草食動物を見つけたときの肉食獣のような目で、和陽を見た。
「というか、今もヤりたいんだけどね☆」
「だから何を・・・?」
「身体に教えてあげても良いんだけど・・・」
「・・・・・?」
「・・・それじゃあ、面白くないかぁ」
海は、面白くないようにため息をついた。
和陽は、海が何を言っているのかを聞こうとしただ、睡魔に勝てず、そのまま重い瞼を閉じた。

