「んっ」
カチリ
二人の歯と歯がぶつかった。
海の力ない舌が垂れてくる。
くちゅ・・・
「・・・ぅ・・・・ぁ・・」
和陽は、小さな吐息を洩らした。
心の声(和):わーわーわーわー!!!!!!どーしよー!どーすんのー!?ってかどうしようもない~!!!!!海はもう動けないみたいだしぃ・・・・・海の身体、力入ってないからか、かなり重いし・・・動けないしぃ・・・・。つーか、初めてのキスがディープかよ!!う゛~・・・・ってか、息できないし。・・・・何より、口の中が熱い・・・・・。
鼻で呼吸ができることは、すっかり忘れている。
「和陽ぃ・・・」
海が潤んだ瞳で和陽を見つめる。
「海・・・起きてるなら、身体をどうにかしろ」
「・・・・したいよぅ」
「何を!?」
ツッコミどころ満載だ。
海は、和陽の上から身体を退ける気は、毛頭ないらしい。
海の顔が、再び降りてきた。
・・・しかし、和陽が勢い良く起き上がったため、頭突きをするように状況になってしまった。
「何をしたいのかはわかんないけど、とりあえずベッドまで行け!!」
海は、少し悩んだ。
心の声(海):こいつ、誘ってんのか・・・?いや、そんなわけないか。でもベッドまで行けばヤらせてくれるのかなぁ・・・・?
熱の所為で、頭がボーっとする。
結局、海は和陽に引っ張られながら、寝室まで向かって歩いた。

