羽ばたけなくて

ここで泣いてしまったらみんなの思う壺になる、

そう思いながら。

机のすぐ脇に置かれていたゴミ箱を手にし、

私は静かに机にばらまかれたゴミを片付け始めた。

クラスメイトは尚も私に軽蔑の視線を向け続ける。

でも、私はそれらを見ないようにしながら、

黙々と机に広がるゴミの山を片付け続けた。

「大塚も、弟と一緒のクラスがいいんじゃね?」

ふいにそんな言葉が飛んできた。

すると火が一気についたようにクラスが盛り上がった。

「あいつの弟、普通じゃねーし。

 やっぱ、兄弟って似てるモンでしょ。」

「そうそう!」

ケラケラと馬鹿笑いする声もきこえてくる。

そんなクラスメイト達の言動に、

私の思考回路もどんどん麻痺していった。

“私、普通じゃ、ないの……?”

“普通って、なんなの……?”

“私の頭、おかしいの……?”

クラスメイトのあざ笑う声が私の頭の中を占拠した。