時は私が中学3年生になった春までさかのぼる。

ヨウは両親と先生方に見守られながら無事に、

小学校を卒業した。

普通学級とは違う特別学級というクラスで

ヨウは6年間を過ごした。

その長い小学校生活は両親の心配を大きく裏切った。

ヨウも私も心から小学校生活を楽しんだ。

本当にここが学校なのかと思ってしまうほど

毎日がキラキラしていた。

だから中学に上がっても笑顔で溢れる毎日を送れる。

そう信じて疑わなかった。

なのに……

ヨウが新1年生として私の通う中学に入学すると、

周りの雰囲気ががらりと一変した。

ついこの間まで仲良く話していた子が

私と一線を置くようになったのだ。