羽ばたけなくて

その時、視界にお母さんとヨウが

手を繋いで校門をくぐる姿が入ったのだ。

ヨウはどうして学校(ここ)にきたのか

理解できないようで、

いつもよりも落ち着きがなくキョロキョロしていた。

隣にいるお母さんもまた、表情は固く重いものだった。

退屈な授業が終わるのと同時に私は職員室へと走った。

どうしてもヨウとお母さんのことが気になったから。

息を切らしながら私は勢いよく職員室を覗き込む。

しかし、そこにヨウ達の姿はなかった。

がっくりと肩を落とし

自分の教室へ戻ろうと後ろを向いた。

とその時、

「納得できません!」

今まで訊いたことのない

お母さんの怒鳴り声が廊下中に響き渡った。