羽ばたけなくて

お父さんの言葉に気付き、お母さんがゆっくりと頷く。

普通の学校―――

私の大好きな弟ヨウ、大塚耀紀。

彼には、

私たちにはないハンディキャップを持っている。

と、こう言ってしまうと

少し重みがあり過ぎて私は好きじゃない。

ハンディキャップ、

私たち家族では“個性”と呼んでいる。

ヨウのその個性、それは……

最も簡単な一言で片付けてしまうと、知的障がい。

私、この“障がい”っていう言葉も

あんまり好きじゃない。

それにヨウと接していて、

そんなこと意識したこともない。

確かに世間的に見ると、

ヨウは知能レベルと呼ばれる数値は

小学4年生くらいしかないし、

納得いかないことがあるととことんこだわるし、

日常的に交わす会話も実年齢よりもかなり幼い。