羽ばたけなくて

そのあまりにも滑らかなこたえに、

訊いた美園も大志も、

そして私も驚きを隠せない。

そんな、いつも冷静な雅也が

告白の状況をしれっと言うなんて。

「ねー、雅也お兄ちゃん! 僕も一緒にいたんだよね。」

山盛りだったはずのお皿が

胃の中にすっぽり片付いたヨウが、

雅也に同意を求める目をして訊ねる。

「あぁ」とだけ言った雅也は、ジュースを口に含んだ。

「ええ、なんで? なんでヨウキくんも一緒だったの?」

美園が目を真ん丸くしながら雅也の顔をじっと見つめる。

美園が疑問に思うのも当然だ。

普通、告白ならその相手である私だけで十分なはずなのに。

手にしていたグラスをテーブルに置くと、

雅也がたった一言だけ呟くように言った。

「ヨウキくんのお陰だからだ。」