羽ばたけなくて

雅也の想いが全身から伝わってくるようなその温かさに、

私は自然と目を閉じる。

嘘、じゃないんだよね?

私、雅也と気持ちが通じ合ったんだよね?

幸せを感じながらも、

どこかふわふわとして心が落ち着かない。

それを見透かしたかのように、雅也は私の耳元で、

「羽衣は今日から俺のモノ。」

と囁いた。

俺のモノ―――

普段の雅也からは想像も出来ないフレーズに、

私の鼓動はますます早まる。

どれくらいの時間、そうしていただろう。

ふと雅也の温もりが私の身体からはなれる。

すると、雅也は今度、

ヨウの前へ立つとすっと右手を差し出した。