薄暗い部屋の中、

私は制服姿のままベッドの上にうずくまっている。

あれから私もヨウの数分後に家へ入ったのだけれど、

リビングには行かず逃げるように2階へと駆け上がった。

電気もつけず、バッグを辺りに放り投げてベッドへ上がった。

今は少しの間だけ1人になりたかった。

さっき雅也の前で言ったヨウの言葉を1人で考えたかった。

お兄ちゃんはお姉ちゃんのことが好き―――

にっこりと無邪気に笑いながら言ったその言葉。

もしそれが本当だったらすごく嬉しい。

今すぐにでも雅也に会って自分の想いを全て伝えたい。

でも、もしそれがヨウの勘違いだとしたら……。

そう思うと、

前へ進もうとする気持ちにブレーキがかかってしまう。