羽ばたけなくて

「いいなぁ……」

ソフトクリームを舐めながら思わずぽつりと呟く。

「あ? 羽衣、なんか言った?」

ほんの少しだけ言葉を感じたのか、

美園が私に問いかける。

急に恥ずかしくなった私は思わず手を思い切り振りながら、

「ううん、なんでもない。」

と慌てて言葉を打ち消した。

私も、雅也とそんな雰囲気になれたらな……。

とてもそんなこと、美園たちに向かって正直に言えない。

美園は「そっか」と呟くと、視線を大志へと戻す。

私は残り僅かになったソフトクリームのコーンをほお張った。

「あのさ。」

ふいに大志が口を開いた。

みんなすっかりソフトクリームを食べ終え、

それぞれ手や口元を拭きながら大志へと視線を向ける。

「ずっと気になってたんだけどさ。

 雅也っていつも羽衣とどこまで一緒に帰ってるんだ?」