羽ばたけなくて

「てことで、早速だけど放課後、

 いつものトコ行かねーか。」

整った綺麗な歯をにかっと見せながら大志が声を弾ませる。

私たちのいつもの所。

あの時以来―――

美園が新堂さんに無理やり連られて帰った時から、

一度も4人揃って訪れていないその場所。

「CANDY!」

私と美園は声を合わせて叫ぶ。

美園と大志の気持ちが通じ合いようやく一緒になったんだし、

美園も生まれてからずっと絡まっていた

家の縛りから開放されたんだ。

ちゃんと4人でお祝いしないワケがない。

「うん! みんなでCANDYのソフト食べに行こうよ。」

みんなの顔を順に見ながら私は興奮気味に問いかける。

すると、美園は大きく首を縦に振って笑った。

その自然な笑顔に、私の心もふわりと軽くなる。

美園、表情が前よりも柔らかかくなったな。