羽ばたけなくて

「安陪君には関係ないでしょ。

 普通とか普通じゃないって、そんなに大事なの?

 私はヨウを心から大切に想う1人の人間なの。

 それに、

 ……雅也のことを安陪君にとやかく言われたくないよ!」

そう。

私はあの時の私とは違う。

自分の心の底にあった分厚い壁をぶち破った

新しい私になったんだ。

ぎっと睨みつけながら言う私の姿に、

安陪君が一瞬だけ怯んだように見えた。

しかし次の瞬間、

安陪君はケラケラと大声で笑い始めた。