羽ばたけなくて

私たちの前に1つの影が見えた。

だんだんとその影は大きくなる。

その影の正体がわかった時、

私の心臓が大きく反応し胸が苦しくなる。

私の異変に気付いたのか、

雅也はふと立ち止まり私へと視線を向ける。

「おい、羽衣。大丈夫か。」

雅也からの問いかけに上手く返事ができない。

その恐怖の影が私たちの前までくると、

ぴたりと立ち止まった。