羽ばたけなくて

4人横に並んで川沿いを歩く。

時たま吹く優しい風が、

私たちの間をふうっと通り抜ける。

でもその風は私たちから吹き出る汗を拭うまでの力はない。

「私、これからあんまり遊べなくなるかも。」

ふと美園が切り出した。

「何で? どうかしたの?」

美園の表情にたまらず私が問いかける。

すると、美園は少しイタズラな笑顔を見せながら、

「これから少しずつ、花嫁修業させられるんだ。

 高校卒業までに出来るようにって、

 お父さんに言われちゃった。」

と、弱々しい声でこたえた。