羽ばたけなくて

中学時代のクラスメイトの言動や

今日の雅也の態度を思うと、

美園たちも私から離れていってしまうに違いない。

そう思うと、結局素直な自分を出せず、

また作られた自分を見せてしまう。

私の言葉が腑に落ちないのか、今度は大志が口を開く。

「そっかぁ?

 でも、なーんか変な気ぃするんだけど。な、雅也。」

こたえを求められた雅也は、

ぴくりとも動かずに一言だけ、

「別に。」

と冷たく言った。

雅也のその短い言葉に

色んな意味が隠されている気がして、

私の心は大きく揺れ動いた。

でも、その動揺を悟られないように私はもう一度、

美園に微笑んだ。

「いつもと同じだから。気にしすぎだって。」

それを訊いて美園と大志は視線を合わせると、

納得したのか頷き合った。

「なら、いいんだけど……」

美園と大志を騙してしまったような気がして、

私の胸は張り裂けそうなほどに苦しくなっていた。