羽ばたけなくて

私とは目を合わせてくれない。

雅也の視線は美園だけに注がれている。

今までだったら、

口数は少ないものの視線は

ちゃんと平等に向けてくれていた。

雅也と視線を交わすことがすごく嬉しかったのに。

今日は、一切私の方を向いてくれない。

美園や大志は全く気付いていないけれど、

私と雅也の間には

確実に見えない厚い壁が立ちはだかっている。

そう理解した瞬間、私の心は重く沈んだ。